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ショートケーキの生クリームは何%が正解?35・40・45の味とナッペのコツ

ショートケーキの生クリームは何%が正解?35・40・45の味とナッペのコツ

ショートケーキ作りで一番むずかしいのは、実はスポンジではなく生クリームだと思います。選び方を間違えると、味がぼんやりしたり、塗っている途中でだれてしまったり、気づいたらボソボソになっていたりします。でも逆に言えば、乳脂肪分の数字の意味と、泡立てとナッペの基本さえ押さえれば、家でも「お店みたいな一台」にかなり近づけます。この記事では、35%・40〜42%・45%の違いを“味”と“作業性”の両方から整理して、つるんと仕上げるナッペの手順まで、いちごショート前提でまとめました。

目次

生クリーム選びで9割決まる:まずパックの表示を読もう

「種類別:クリーム」と「乳等を主要原料とする食品」の違い

スーパーの冷蔵棚には、いわゆる“生クリームっぽい”商品が並んでいます。でも、ここで最初に見るべきは商品名よりも、パック側面の表示です。日本の表示ルールでは、種類別に「クリーム」と書けるものは、生乳などから乳脂肪分を分離して作る乳由来のクリームで、植物性の油脂や乳化剤・安定剤などを加えていないものと整理されています。逆に、乳が入っていても植物性油脂が混ざっていたり、乳化剤などで泡立ちやすさを足している場合は、名称が「乳又は乳製品を主要原料とする食品(乳等を主要原料とする食品)」になります。ショートケーキの“香り”と“口どけ”を一番左右するのはここなので、まずは表示で見分けられるようにしておくと失敗が減ります。

動物性・植物性・コンパウンド、それぞれの得意分野

動物性(種類別が「クリーム」)は、ミルクの香りとコクが出やすく、ショートケーキの主役になれるタイプです。一方で温度や混ぜすぎに敏感で、慣れないと分離(ボソボソ)しやすい面もあります。植物性やコンパウンド(動物性+植物性の混合)は、泡が安定しやすく、作業時間が長くなっても形が保ちやすいのが強みです。反対に、香りが軽く感じたり、後味がさっぱり寄りになりやすいことがあります。どれが正解というより、「味の主役にしたいか」「作業の安心感を取りたいか」で選ぶと納得しやすいです。表示上、植物性油脂や添加物が入るものは「生クリーム」と表示できない点も覚えておくと迷いにくいです。

乳脂肪分(%)が変えるのは「コク」だけじゃない

乳脂肪分は、味の濃さだけでなく、泡立ちの速さや、仕上がりの固さ、そしてナッペのしやすさまで変えます。ざっくり言うと、%が低いほど軽い口当たりになりやすい反面、ゆるくなりやすく、時間がたつとだれやすい。%が高いほどコクが増え、形は保ちやすいけれど、泡立ちが一気に進みやすく、触りすぎるとボソボソになりやすい。特に45%以上は“速いけどシビア”なタイプで、初心者ほど扱いが難しくなります。逆に40%前後は、味と作業性のバランスが取りやすく、デコレーション向きと言われています。

仕上がりの色・香り・口どけで“好み”を言語化する

「何%が正解?」の答えは、あなたの“好きなショートケーキ像”で変わります。たとえば、ミルクの香りが前に出るショートが好きなら、動物性で40〜45%寄りがハマりやすいです。逆に、いちごの香りを主役にしたいなら、35%台で軽く仕上げるのもアリ。色も意外と違って、動物性はややクリーム色で、植物性は白っぽく見えることがあります。口どけも、動物性は温度でほどける感じ、植物性はさっぱり切れる感じになりがちです。まずは「香りを強くしたい」「後味を軽くしたい」「形を崩したくない」など、欲しいポイントを言葉にすると選びやすくなります。

スーパーで迷わないチェックリスト3つ

買い物中に悩まないために、最短のチェックはこの3つです。
1つ目は「種類別(または名称)」で、ミルク感重視なら種類別が「クリーム」を選ぶ。
2つ目は「乳脂肪分(%)」で、ショートケーキの塗りまでやるなら40%前後を基準に考える。
3つ目は「量と価格」で、ナッペまでやるなら余裕を見て買うこと。足りないと途中で継ぎ足しになり、表面が荒れやすくなります。ここまで決めておけば、棚の前で立ち止まる時間がぐっと減ります。慣れてきたら「今日の室温が高いから少し高脂肪に寄せよう」みたいに微調整すると、さらに安定します。


35%・40〜42%・45%…パーセント別「味の違い」と向き不向き

35〜36%:軽い・ふわっ。でもダレやすい(サンド向き)

35〜36%は、口当たりが軽く、食べたときに“空気感”が出やすいタイプです。いちごショートで言うと、スポンジといちごの香りが立ちやすく、クリームが重く感じにくいのが魅力です。ただし、同じ“泡立てたつもり”でも、40%前後よりゆるく感じやすく、ナッペに時間がかかるとだれてきたり、側面が波打ったりしがちです。ケーキの間に塗ってサンドする用途や、上にふんわり添える用途なら使いやすい一方、塗り面をきれいに作るには手早さが必要になります。初心者が35%で苦労しやすい理由として「きちんと固さを見極められない」「作業が長引いてだれる」などが挙げられています。

40〜42%:作業が安定しやすい“デコの黄金ゾーン”

40〜42%は、味のコクと作業のしやすさが両立しやすい帯です。泡立ての進み方が極端に速すぎず、それでいて形が保ちやすいので、塗る・絞る・サンドするを一つのボウルで回しやすいのが強みです。「デコレーションにベストは40〜42%」という考え方も広く紹介されています。40%は作業性寄り、42%は少しコク寄り、と覚えると選びやすいです。特に家のキッチンで、室温や手際がプロほど安定しない状況では、この帯が“失敗しにくさ”に直結します。

45〜47%:濃厚でミルキー。触りすぎると分離注意

45〜47%は、ミルクのコクが強く、少量でも満足感が出やすいタイプです。ショートケーキを食べた瞬間に「クリームが主役」と感じるのは、この帯に寄せたときが多いです。反面、泡立ちが一気に進みやすく、気づいたら固くなっていて、そこから少し混ぜただけでボソボソに近づくことがあります。45%以上は慣れないと扱いが難しい、という注意もよく見かけます。もし使うなら、最初から最後まで“冷え”と“止めどき”を強めに意識し、ナッペ用は少しゆるめで止めるのが安全です。

2種類を混ぜて「欲しい%」を作る考え方(調整のコツ)

欲しい%が売っていないときは、2種類を混ぜて狙いの脂肪分に近づける方法があります。たとえば35%と47%しかないなら、混ぜて40%前後を作る、という発想です。製菓材料店のコラムでも、40〜42%を基準にしつつ、手元にないときの調整法として考え方が紹介されています。
ただ、家庭では“計算よりも再現性”が大事なので、最初はざっくり「低い方多めで軽く」「高い方多めでコク」を意識するだけでも十分です。混ぜたら、必ず一度しっかり冷やしてから泡立てます。混ぜた直後に室温で置くと、温度差で泡立ちが不安定になりやすいからです。

いちごショートで失敗しない“甘さ設計”の目安

同じ脂肪分でも、砂糖の量で印象が変わります。甘さを控えると、ミルク感は出るけれど、作業中の安定感が落ちやすくなることがあります。逆に、少し砂糖を入れると泡が安定し、分離や離水が起きにくいという考え方が紹介されています。目安として、生クリームに対して砂糖6〜10%(100gに対して6〜10g)が提示されることがあります。
いちごが甘い時期は6〜7%、酸味が強い時期や子ども向けなら8〜10%、のように寄せるとバランスが取りやすいです。ショートケーキは「スポンジ・いちご・クリーム」の三角形なので、どれを主役にするかで砂糖量を動かすと、味が決まりやすくなります。


泡立てで差がつく:温度×スピード×止めどきの超基本

「冷え」が命:クリーム・ボウル・道具の温度管理

泡立てで一番効くのは温度です。生クリームは温度が高いと泡がつぶれやすく、混ぜすぎたときに分離へ進みやすくなります。温度管理が重要で、泡立て中は5〜10℃の範囲を維持するのが良い、という整理もあります。
現実的には、クリームは冷蔵庫から出したて、ボウルは冷蔵庫で冷やすか氷水に当てる、道具もできれば冷やす。この3点セットで、泡立ちの安定感が一段上がります。特に夏場や暖房の効いた部屋では、氷水のボウル当てが“保険”になります。

砂糖はいつ入れる?入れ方で口当たりが変わる

砂糖は「溶けていないザラつき」が残ると口当たりが悪くなるので、入れるタイミングが大切です。砂糖は泡立ての早い段階で入れると溶けやすく、後から入れると混ぜる回数が増えて立てすぎ事故が起きやすい、と紹介されています。
粒が気になるなら、グラニュー糖より粉糖の方が溶けやすいです。ただ、粉糖は入れすぎると甘さが強くなりやすいので、まずは6〜10%の範囲で試すのが無難です。香りを足したいときは、バニラは入れすぎると“プリンっぽく”なるので、ほんの少しで十分です。

目的別の立て加減(サンド/ナッペ/絞り)の目安

立て加減は「何分立て」という言い方が便利です。ショートケーキの場合、サンドに使う部分は8分立て寄り、外側に塗る部分は7分立て寄りにすると扱いやすい、という提案がされています。
理由はシンプルで、サンドはケーキを重ねたときの重みでつぶれやすいから少し固め、外側はパレットでならすので少し柔らかい方が表面がきれいに出やすいからです。全部を同じ固さにしないで、ボウルの中で“使い分ける”と成功率が上がります。

ボソボソ(分離)を避ける“触りすぎ対策”

分離は、脂肪分が集まりすぎて、水分と油分が分かれてしまうイメージです。温度が高い状態で泡立てるとボソつきやすい、という説明もあります。
対策は「止めるのを早く」「仕上げは手で」「混ぜ直しをしない」。ハンドミキサーで一気に固さを作るのではなく、6分立てくらいまでミキサー、その後は泡立て器で様子を見ながら止める。ナッペ中にダレたからといって、また強く混ぜ直すのが一番危険です。ダレたら、冷やして落ち着かせ、必要なら少量だけ別に立てて合わせる方が事故が少ないです。

仕上げまで崩さない段取り(固さを作り分ける)

家でのショートケーキ作りは、段取りで勝てます。おすすめは、最初に全体を6分立てくらいまで作っておき、使う分だけをボウルの端に寄せて、そこだけ少し固めるやり方です。ボウル全体を一気に8〜9分立てにしないので、作業中に“固くなりすぎ”が起きにくくなります。実際に、ボウル全体を6分立て→一部を8分立てにしてサンド、残りを7分立てに整えて塗りに使う、という流れが紹介されています。
このやり方だと、サンド用・塗り用・絞り用を同じボウルで作れて、時間も短くなります。結果的にクリームが温まりにくく、表面もきれいに決まりやすいです。


ナッペ法:つるんと仕上げる手順と、初心者が詰まりやすい所

必須道具(回転台・パレット・スケッパー)と代用品

ナッペは、道具があるほど簡単になります。回転台があると、手を動かす量が減って表面が整いやすいです。パレットナイフ(スパテラ)は、先がしなるものが扱いやすく、側面をならすならスケッパーがあると早いです。代用品としては、回転台は大きめの皿を逆さにして下に濡れ布巾を敷く、パレットは薄いヘラ、スケッパーは定規でもできますが、仕上がりの安定感は落ちます。最初の1回で心が折れそうなら、まず回転台だけでも用意すると練習効率が上がります。

下塗り(クラムコート)で勝つ:スポンジくず封じ

表面がザラつく最大の原因は、スポンジのくず(クラム)がクリームに混ざることです。これを防ぐのが下塗りです。下塗りは薄く塗って、くずを閉じ込める工程で、この段階でスポンジが透けていても問題ない、と説明されています。
ポイントは、下塗り後に一度冷やすこと。冷えると表面が落ち着き、その上から本塗りをしてもくずが出にくくなります。焦っていきなり厚く塗ると、くずがどんどん出て、表面をいくらならしても“砂っぽい”ままになりがちです。

回転台の回し方&パレット角度のコツ

回転台を回す手と、パレットを持つ手の役割を分けると上達が早いです。コツは「パレットは固定気味、回転台を一定速度で回す」。また、側面をならすときは、パレットを回転台に対して垂直に当て、一定の位置に固定して回す、という具体的なやり方がレシピ解説でも紹介されています。
力を入れて削るというより、余分なクリームを“集めて持っていく”感覚です。途中で止めたり、当てる位置がぶれると、段差が生まれてしまいます。最初は完璧を狙わず、回転台の回転を安定させるだけでも仕上がりが変わります。

側面→上面の順番、角の作り方(立てる/丸める)

基本の順番は、側面を先に整えてから上面です。理由は、側面をならすと上面の外周にクリームが盛り上がるので、その盛り上がりを上面で処理できるからです。上面を先に完璧にすると、後で側面を触ったときに角が崩れます。角の作り方は好みで、きりっと立てるなら、上面の外周にできた“返し”を中心に向かって薄く引き込む。ふんわり丸めたいなら、返しを優しくなでて丸くつなげる。どちらも、最後の1〜2回は力を抜いて“なでるだけ”にするとツヤが出やすいです。

最短上達の練習法(“練習用ケーキ”のすすめ)

ナッペは、一回作っただけでは体が覚えません。だからこそ、練習の仕方が大事です。繰り返し練習できる道具や、下塗りと本塗りを分けて考える練習法が提案されています。
家でやるなら、スポンジの代わりに食パンを重ねて丸く切るだけでも十分練習になります。安いホイップを使って、塗る→ならす→集める→もう一回塗る、を繰り返す。回転台の回し方とパレットの角度が身につくと、次に本番の動物性クリームを使ったときでも手が迷いにくくなります。練習で覚えるのは“速度”より“一定さ”です。


結論:ショートケーキに最適な生クリームの選び方(タイプ別)

初心者の最適解:40〜42%で「作業ミス」を減らす

最初の一台を成功させたいなら、乳脂肪分は40〜42%が一番ラクです。泡立てが極端に速すぎず、塗っている途中でだれにくく、絞りも決まりやすいからです。「デコレーションにベストは40〜42%」という整理が紹介されているのも、まさにこの理由です。
砂糖は6〜10%の範囲から選ぶと、味だけでなく安定感にも効きます。
最初は40%前後の動物性を選び、7分立て(塗り用)と8分立て(サンド用)を作り分ける。それだけで“店っぽい見た目”に近づきます。

さっぱり派の最適解:35%台で“軽さ”を主役にする

食後でも軽く食べられるショートが好きなら、35%台はかなり魅力的です。口どけが軽く、いちごの香りを邪魔しにくいので、フルーツ主役のケーキに向きます。ただし、塗りの作業が長引くとだれやすく、側面が崩れやすいので、下塗りでくずを止めてから冷やす、作業中も冷えを切らさない、という“守り”が必要です。35%はゆるく仕上がりやすいので、デコレーションでは初心者が苦労しやすい、という注意もあります。
逆に言えば、短時間で仕上げられるなら、35%台の軽さは武器になります。

濃厚派の最適解:45%台で“コク”を出しつつ分離回避

「ショートケーキはクリームが主役」という人には、45%台の濃厚さが刺さります。ミルキーで、少ない量でも満足感が出やすいからです。注意点は、泡立ちが速くて、ちょっとした混ぜすぎでボソボソに近づきやすいこと。45%以上は扱いが難しい、という指摘もあります。
分離を遠ざけるコツは、温度を低く保ち、ハンドミキサーを長く当てすぎないことです。泡立て中の温度は5〜10℃を意識すると良い、という整理もあります。
45%台を使うなら、塗り用は早めに止めて、冷やしながら仕上げる。これが一番安全です。

いちごの水分でゆるむ問題:原因と対策

いちごは切ると水分が出ます。これがクリームと混ざると、クリームがゆるんで、サンド面が滑ったり、側面がだれたりします。対策は3つです。いちごの表面の水分をキッチンペーパーで軽く取る。サンド用のクリームは少し固め(8分立て寄り)にする。
そして、組み立てたら一度冷やして落ち着かせる。これだけでカットのときの崩れが減ります。いちごを中心に置きすぎない、という配置の工夫もレシピ解説で触れられています。
見た目より“構造”を優先すると、ショートケーキはきれいに切れます。

保存・持ち運び・翌日の味:現実的な落としどころ

家で食べるなら、最高においしいのは作った当日です。特に動物性クリームは、香りの立ち方がフレッシュなほど良い一方、時間が経つとスポンジが水分を吸ったり、表面のツヤが落ちたりします。持ち運びがあるなら、形が保ちやすい配合(40%前後、砂糖は少し入れる)が安心です。砂糖を入れると安定しやすい、という考え方もあります。
翌日まで持たせたいなら、飾りは最小限にして、乾燥を防ぐために箱に入れて冷蔵、カット面が出る前に食べきるのが一番きれいです。完璧を狙いすぎず、「当日おいしく、持ち運びで崩れない」を落としどころにすると満足度が高いです。


まとめ

ショートケーキの生クリーム選びは、表示の読み方と乳脂肪分(%)の理解で一気にラクになります。ミルクの香りと口どけを優先するなら、種類別が「クリーム」を選ぶのが基本です。
乳脂肪分は、35%台が軽さ、40〜42%が作業性と味のバランス、45%台が濃厚さの代わりに扱いのシビアさ、という性格がはっきりしています。特に初めてナッペまでやるなら、40〜42%を基準にすると成功率が上がります。
泡立ては温度が命で、冷やしながら、止めどきを早めにするほど分離しにくくなります。
ナッペは下塗りでくずを止め、回転台を一定に回して、側面から整える。この順番を守るだけで見た目がぐっと良くなります。

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